創業者「下條 日佐夫」のご紹介

私はかつて「前世紀型の教育訓練」の熟練者、指導者でした。30歳で講師デビューし、すぐにスター講師となり、たちまち営業教育部門の責任者になり、多くの講師の品質を指導し、教育メニューを改善する役割も担いました。70名ほどの講師養成を行い、後輩たちから師匠と呼ばれるようになりました。ミスター営業教育と呼ばれ、営業教育の権威といわれる社内的地位を確立しました。しかし私は年々、疑問を大きくしていきました。それは「OFF-JT教育の限界」についての疑問でした。「OFF-JTでは現場が変わらない」「多くの研修がOFF-JT 効果と現場行動が乖離したままのものになっている」という問題意識でした。

「現場が変わる教育であってこそ、真の教育ではないか」「企業教育は、基本の教育はOFF-JT 型でよいが、応用・実践教育は、現場を変えるものでなければならない」私はこういう自主課題を掲げました。私は「現場を変える教育づくり」に挑戦しました。その結果「会社の行き方そのものの限界という壁」にぶつかりました。会社は大枠が「訓練会社=OFF-JT 教育機関」であり、その枠を決して越えようとはしない、という壁でした。創業社長には私の行き方は理解されませんでした。そんなことを考えなくても、研修ニーズ（画一教育）は伸び盛りでした。「個別対処」「現場変革」より「画一教育」の方が、“効率”がよいという時代だったからです。経営判断としてはそうなるものだと思います。後にいわゆる画一教育型訓練が成熟期に入り、カスタマイズしなければ十分な満足を得られない時代に変わっても、プロダクトアウトを変形した企画を推進しようとするばかり、決して真のカスタマーインには変わりませんでした。言葉ではOJT志向というのですが、実質は相も変わらない自社理論へのはめこみ教育に留まっておりました。これは私がいた会社だけの課題ではなく、業界全体の根強い体質でした。みな“訓練屋”から脱却することはできませんでした。

私は紆余曲折の結果、リスクを冒して独立しました。そうしなければ私の教育の理想を追うことができなかったからです。その時私は前世紀型教育のキャリアと社長候補生という信望のすべてを捨てました。私は自分で築いてきたものを自ら否定しました。作り上げてきたものをすべて前世紀の遺物として捨て去りました。捨てなければ、新しい挑戦を始めることができなかったからです。捨てた時、私は空っぽになった気がしました。深い喪失感を味わいました。私は仕事上の財産の一切を捨てましたが、それは喪失感と孤独感が心にしみる体験でした。中年期にゼロスタートの道を選ぶということは大変なことでした。私は自分を励ましました。ミッションを明確に掲げることによって、「21世紀型企業づくりのナビゲーター機関となる！」「新世紀の企業経営モデル、管理モデル、仕事モデルを創出し提供する！」「現場を変え、管理を変え、経営を変える知恵と実践方法の提供者となる！」、起業の年からそう謳ってスタートしました。

ミッションに謳った新マネジメント実践法（オリジナル）をつくりあげるのに、15年以上の歳月がかかりました。賛同企業のお陰があって、いま、新世紀仕様の人事管理法、仕事実践法が完成の域に達しつつあります。

開発したコンテンツ体系「総称・合計業績実現法」
①SIP～セールス＆スタッフ・イノベーション・プログラム営業系仕事革新法／事務＆技術系仕事革新法
②MIP～マネジメント・イノベーション・プログラム人事管理制度革新法
③TIP～トップマネジメント・イノベーション・プログラム事業革新推進法
④LIP～ライフ・イノベーション・プログラム仕事人生一新法
いま100％カスタマイズを旨として、現場を変える教育の本格的な普及に入りつつあるところです。

＊2016年5月の永眠後、その遺志を二人の弟子講師（末吉、坂井）が引き継ぎ、事業発展を力強く遂行しております。引き続き当社事業へのご支持賜りますようお願い申し上げます。